豚丼全国へ 帯広物産協と会員2社ギフト開発 「供給少ない」課題克服
帯広物産協会が進める「100年豚丼プロジェクト」が新たな展開を見せている。全国に向け、豚丼の魅力を発信しようと、会員企業と連携し、ギフト用に本格的な豚丼セットを開発した。中元シーズンに合わせ売り出し、十勝のソウルフードのさらなる知名度向上を目指す。(月森七海)
豚丼のギフトセットは、これまで地元の有名店が監修したものなどがあるが、多くは個人店のため加工や供給量に限界があった。今回は食肉業者や飲食店までが関わる同協会がギフトの開発を主導することで、こうした課題をクリアした。
同協会は2023年度に文化庁の「100年フード」に認定されたことを受け、豚丼のPRなどに力を入れており、今回ギフト向けに「十勝の彩 氷室熟成豚丼セット」を会員企業と共に企画した。
ギフト需要の高まる中元シーズンに合わせて、JA木野系のスーパー「ハピオ」(音更町)では8日から中元コーナーで取り扱いが始まった。十勝物産センター(JR帯広駅東館)やルーキーファーム(帯広市)の店舗でも6月下旬に販売開始。初年度は各店舗で合計5000個の販売を目指す。
豚肉は同協会の会員企業である東洋食肉販売十勝事業所(帯広市)で「氷室熟成」したものを採用した。氷室で豚肉を熟成することで、たんぱく質が分解されて赤身が軟らかくなったり、うま味が増したりするという。豚丼に欠かせないタレには、同じく会員企業で飲食事業を展開するルーキーファームの味を取り入れた。
セットには、豚ロース、豚肩ロース、豚バラが2パック(1パック120グラム)ずつ入り、オリジナルのタレ(240グラム)が付属する。冷凍販売で価格は3980円(税・送料別)。