浦幌産大麦でビール製造のRIKKA 醸造免許を取得
【浦幌】不耕起有機栽培の浦幌産大麦でクラフトビールの醸造を目指す合同会社「RIKKA」(札幌市、鈴木將之代表)は23日、発泡酒製造免許を取得した。3月中に浦幌町内の工場で、町産大麦を一部使った最初の仕込みを行う予定。十勝池田税務署管内での同免許取得は第1号となる。(澤村真理子)
初の仕込み3月中にも
同社はビール造りを通じて環境問題に取り組もうと、札幌市で会社員として働く鈴木代表(55)が、菅野小織副代表(50)と共に2021年4月に設立。23年に町帯富の旧農業技術拠点施設の土地・建物を町から5年間無償で借り受け、北大や福島大と共同で大麦の試験栽培にも取り組んでいる。ビール製造に必要なホップの栽培も始めた。醸造所は町中心部の金物店跡に整備した。
大麦栽培は、同社ほ場のほか、浦幌町や清水町の5件の農家が不耕起有機栽培で協力し、24年産は計4トンほどを収穫。いずれは浦幌産の原料100%での製造を目指す。製造するビールの種類は「ファームハウスエール」(自社農場で造るビール)。会社設立4周年を迎える4月にビールのお披露目パーティーを開く予定。
鈴木代表は23年に福島大学食農科学研究科に進学し、不耕起有機栽培などについて研究。修士論文を書き終え、3月に卒業する。鈴木代表は「ビール造りは社会を良くしていくための手段。持続可能な社会にビールで貢献したい」と意欲を話す。
同社では社員を募集している。問い合わせはRIKKA(090・7818・2585)へ。