大津漁港は入水自体禁止です!密漁防止へ看板設置 振興局
ホッキ貝の密漁防止やアサリ採りによる入水禁止を周知するため、十勝総合振興局などは12日、豊頃町大津地区の大津漁港内に「入水禁止」を訴える啓発看板を設置した。同漁港内は、道漁港管理条例で入水自体も禁止されている。同局では「密漁や入水禁止を『知らなかった』では済まされない」(水産課)と訴える。
同条例では、道内の漁港での遊泳や潜水、入水を禁じている。アサリ採りは入水行為に当たり、違反者には5万円以下の罰金を科されることがある。漁業者以外がホッキ貝を採ると漁業法違反(密漁)に当たる。
この日は、同局のほか、道水産林務部所属の道漁業取締船「ほくと」、池田署、豊頃町、大津漁協の職員ら約20人が参加。漁港内の4カ所に「漁港内入水禁止」と記した看板計40枚を設置した。
大津は、自然の砂浜が残る掘り込み式の漁港で、以前はアサリなどの潮干狩りをする人が多かったという。大津漁協の長濱竜一専務は、「ホッキ貝やアサリは貴重な漁業資源。採取だけでなく、入水自体も禁止。ご理解を」と話している。
道警は2021年6月、同漁港内でホッキを密漁した男2人を漁業法違反で書類送検した。この事件では、ドローン(小型無人飛行機)で撮影した映像が道警に提供され、容疑者を特定したという。道警では、今後も道などと連携し、ドローンを用いた取り締まりを強化する方針だ。(松岡秀宜)