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高校入試合格ライン柏葉Aランク375点 畜大練成会予想

 3日に行われた公立高校一般入試について、管内学習塾最大手の「畜大練成会」(奥山英明会長)は出題傾向や、各高校の予想合格ラインを独自にまとめた。数学と社会の難度が高く、各教科で思考力と表現力が求められる新しい傾向の出題があり、得点差が大きくなるとみる。

 今回の入試から各教科60点満点から100点満点に変更。応用力を重視する問題を選択できる「学校裁量問題」が廃止され、全ての高校で同一の問題となった。試験時間は45分から50分となり、思考力・判断力・表現力が問われる出題が目立った。

 倍率と内申点のランクなどを加味した各高校の合格予想ボーダーラインは、帯広柏葉(倍率1・3倍)がAランク375点、Bランク395点。帯広三条(同1・5倍)がBランク340点、Cランク365点。帯広緑陽(同1・3倍)がCランク275点、Dランク300点。芽室(同1・2倍)がEランク200点、Fランク225点。

 入試の傾向が変わり、内山貴之本部長代行は「知識を積み重ねるだけではなく、普段から論理的に考えることや、自分の考えを表現する力を鍛えることが必要」とする。

 十勝毎日新聞社の調べでは、管内の全日制高校の受験者数は1573人で、144人が欠席した。(澤村真理子)

 ◇

<出題傾向>
【国語】

 出題形式は例年通り大問4問だったが、内容は大きな変化があった。例年出題されていた論説文の出題がなくなり、資料の読み取りが2種類出題されている。記述問題に関しては配点が最大10点と大きく、資料内容を漏れなくまとめる問題や、文章内容を基に理由を添えて自分の意見を書く問題など、単純な読み取りだけではない表現力が求められた。

【数学】
 教科書改訂により、新たに追加になった「データの比較」の出題が16点分、記述問題が4題29点分あった。関数と証明では、問題文の中で登場する人物の「考察や予想」から、それが正しいことを説明・証明する記述問題が2題あった。着眼点が難しい問題もあり、問題ごとの難度の差が大きい印象。「仮説・検証」から考える過程の力が求められた。

【社会】
 大問数は昨年同様4題、小問数は昨年より6問少ない33問。記述問題が多くなり、特に大問【4】の温室効果ガスの排出削減をめぐる意見の対立について、先進国と発展途上国のいずれかの立場から、相手がどうすべきと主張していたか説明する問題の難度が高かった。記述問題は持っている知識を使って答える問題ではなく、提示された資料から背景や内容を推察して文章に表現する力が求められており、これまでの出題傾向とは大きく異なる。

【理科】
 例年通り大問5題で、【1】は各領域からの小問集合、【2】~【5】は実験や観察に基づいた科学的な思考が必要で、化学・生物・地学の各領域から出題された。実験や観察に関わる記述問題が7問、作図問題は3問で昨年から大幅に増えており、科学的思考力を基に表現力を試す傾向がより強くなっている。完全解答の出題が減っていること、実験や観察に関する文章がやや短くなっていることから、例年と比べて難度の下がった出題だったと言える。

【英語】
 リスニングの問題数が増加。教科書改訂による新しい文法の出題は無く、昨年とほぼ変わらない出題形式。中学2年までに習う文法でほぼ全ての答えを出せる特徴があった。大問全てに共通して、英語で表現する力を求められる問題があり、それぞれの問題の配点が4点と高くなっている。最後の大問では自己紹介と自分の感情を考える英作文の問題も追加され、思考力・表現力が求められる傾向となっている。

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