帯広など道立美術館がアートカードを制作 学校や企業に貸し出し
道内の道立美術館6館が収蔵する作品をカードにした学習教材「アートカード」が完成した。帯広美術館が収蔵する作品10枚を含む全64枚で、美術鑑賞に興味を持つきっかけづくりとしての活用が期待される。制作に携わった同館の野田佳奈子学芸員は「学校のいろいろな教科に使える」と活用を呼び掛けている。
ゲームのように遊びながら美術に触れてもらおうと、道立美術館などの学芸員らが中心となって制作。帯広や近代美術館(札幌)、旭川美術館、函館美術館、釧路美術館、三岸好太郎美術館の6館から絵画や彫刻などの作品64点をはがきサイズのカードにした。
帯広からは「画室」(神田日勝)、「モンスーン」(岡沼淳一さん)、「凍土」(寺島春雄)など、北海道・十勝の芸術界をリードしたアーティストたちの作品が選ばれた。帯広の選出は野田さんと管内の美術科教諭が担当した。
遊び方は特に決まっておらず、「自由にカードを選んで4コマ漫画を作ったり、黒色が一番印象的な作品を選んだり…学校の授業だけでなく幼児から社会人の研修にも使える」と野田さん。カードにはタイトルが書かれていないことから、「タイトルを考えるというのも楽しい」と活用法は多様だ。
貸し出しも
カードはなかなか美術館に訪れることができない人も身近にアートに触れられる。6月から貸し出しを始めている。申し込み、問い合わせは美術館(0155・22・6963)へ。(松田亜弓)