丸刈りで気合入れて「なつぞら」出演 エキストラで参加の畜大生
放送中のNHK連続テレビ小説「なつぞら」。昨年夏の十勝ロケでは地元住民もエキストラで加わり、ドラマの盛り上げに一役買った。帯広畜産大学4年の武岡遼さん(21)もその一人で、丸刈りで気合を入れて出演した。「地元での朝ドラ撮影に加わることができてうれしい」と話す。
武岡さんが出演したのは4月18日に放送された第16話。広瀬すずさん演じるヒロイン・奥原なつが十勝農業高校から下校する際、近くで馬を引いて歩く生徒役として登場した。
ドラマに参加するきっかけは昨年春、学内で出回っていたエキストラ募集のツイッターだった。締め切りがその翌日で時間もない中、「面白そう」と寮仲間である森下仰さん(22)と参加を決めた。
制作側の要望として丸刈りの若い男性などとあったことから、撮影前日に“断髪式”を実施。寮の先輩が卒業する際に譲り受けたバリカンを使い、互いに髪を刈り合った。
ロケでは出演者の真剣な演技に「安定感と緊張感があった」という現場で、同じシーンをさまざまなアングルで何度も撮影。武岡さんは「馬はおとなしかったが、道端のあちこちで草を食べるので、同じ場所に居続けるのが大変だった」という。森下さんは一輪車で馬の干し草を運んだ。
2人のシーンはわずか数秒だったが、「映っていると何人か連絡もあった。出られてよかった」と武岡さん。森下さんも「感動の一言に尽きる」と喜んでいる。(藤島諒司)