幕別町内の飲食店、常連の声受け停電の中でも意地の営業
【幕別】6日未明に発生した地震に伴う大規模停電で、多くの飲食店が臨時休業する中、町錦町にある2店は常連客の要望に応えて日中営業し、出来たての味を振る舞った。
「里味弁当」の大貫智美店主(61)は、なじみの客から「ご飯が炊けない」と聞くと、通常の営業を2時間近く早めて午前9時にオープン。「コンロや炊飯器、フライヤーもガスなので料理はできる」とのり弁当や鶏甘酢丼などを調理。普段の2倍の売り上げがあった。大貫店主は「困っている人がいたのでとにかく作ろうと思った」と話していた。
「お食事処うな八」の八十嶋邦貴店主(42)は業者からのカツ丼の大量注文などに応えた。友人から借りた自家発電機で冷蔵庫などを動かし、「停電で換気扇が使えないから」と入口横の屋外に特設スペースを作って調理した。八十嶋店主は「何とかできることはしたいが、停電が長引けばお手上げ」と早期復旧を願っていた。(松村智裕)