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地域に開かれた病院づくりへイベント積極化 国立帯広病院

応援のダンスで院内運動会を盛り上げた看護師ら

 国立病院機構帯広病院(帯広市西18北2、菊池洋一院長)は、地域に開かれた病院を目指し、イベントの企画や実施を積極化している。13日には、重症心身障害病棟で開いた50回目の院内運動会を初めて報道に公開。9月末には地域住民を対象にした初の「病院まつり」も企画している。重度の心身障害を扱うだけに慎重に運営してきたが、職員らが明るい病院づくりを進めようと活動を活発化させている。

 院内運動会は1968年に重症心身障害病棟を設置した頃から、年に1度開いている。50回目の今回は同病棟の患者約110人が参加。悪天候のため室内での開催に変更したが、保護者やボランティアと一緒に個人競技や団体競技を繰り広げた。看護師も応援のダンスで会場を盛り上げた。

 同病棟の入院患者は知的障害や肢体不自由が重複しており、病室の外に出る場合は車いすや移動式の医療用ベッドを使用。重度の障害で、うまく言葉を話せなかったり、四肢を動かせないケースも少なくない。

 看護師や保護者、ボランティアのサポートを受けながら競技を行った。10代の娘が入院しているという40代の女性は「病室の外に大勢集まって、楽しく騒ぐことは珍しい。子どもも普段よりうれしそうな表情をしている」と話した。

 9月末には、病院全体で地域住民を迎え入れる「国立帯広病院まつり」も企画している。無料健康診断や市民公開講座、ステージイベントなどを通じて、地域との交流を深める。(奥野秀康)

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  • 重症心身障害病棟で開かれた第50回院内運動会。障害を持った患者が保護者らと一緒に体を動かした

    重症心身障害病棟で開かれた第50回院内運動会。障害を持った患者が保護者らと一緒に体を動かした

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