看板ない店「岡本精肉店」 まちマイ本別
町勇足の国道242号沿いに、看板がない店として町内で知られる「岡本精肉店」(町勇足元町16)。肉屋一筋の岡本敏文代表(66)は「迷って交番に駆け込む人も結構いるようです」とちゃめっ気たっぷりに話す。
岡本代表は本別町生まれ。父・富次さん(故人)が町内で飼っていた豚を加工するため同店を開業した。数年後の1969年、高校を卒業した岡本代表が店を切り盛りするように。「仕入れルートはゼロから自分で開拓。看板も最初つけようと思っていたが、つい忙しくて…つけないまま月日がたった」という。
取り扱うのは「十勝野ポーク」「知床どり」など国産中心。一押しは地元・福田農場の牛肉(牛ロース100グラム1000円)。「牛のえさからこだわっている。安心安全を発信する手助けをしたい」と語る。
昨秋、店を手伝う長男・和洋さん(37)が小さな看板を製作し、初めて看板を掲示した。「小さくて気づかない人もいる(笑)」と目を細めていた。(佐藤いづみ)
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