卒園式用のはかまレンタル人気 貸衣装店などで予約好調
保育所(園)や幼稚園などの卒園式で、はかまを着る園児が十勝でも増えている。管内の貸衣装店などではレンタル需要が多く、早くも予約が好調だ。関係者によると、保護者間の口コミで広がっているのに加え、子ども自身が“先輩”を見て着用を望むケースも少なくないという。
「娘と同じクラスのママから誘われた。娘に聞いたところ、着たいと言ってくれた」。長女いちかちゃん(5)が来春の卒園式で着るはかまを借りるため、帯広市内のブライダルプラザ衣舞(西22南3、井藤正人社長)を訪れた市内在住の今野美由紀さん(33)は笑顔で話す。「小中高の卒業式でも、はかまを着る機会はない。自分も憧れがあったから着せたかった」
同社は3年前から、卒園式用のはかまのレンタルに力を入れている。セットで9800円から。衣装は2年前に、倍の40着に増やし、今年さらに10着増やした。昨年から予約が伸び始め、今年はこれまでで昨年同時期の2倍という。「好きな衣装を選びたいと、早く来店する傾向がある」と井藤淳子専務。多いのは友人からの紹介で、「同じ保育園のママ友同士や、子ども同士が仲がいいと、複数で一緒に着るケースが多い」。
写真工房・ぱれっと帯広店(西17南3、畑中崇史店長)も今月、来春卒園式用のはかまレンタルの予約を始めた。「あくまでメーンは衣装を着た写真撮影。貸し出しはサービス」(畑中店長)とするが、同店で撮影の場合、プラス1泊2日5400円ではかまも借りられるため、ここ数年、予約が増えているという。
北明やまざと幼稚園(芽室)の佐藤三幹園長は「この2、3年で(卒園式の)はかま姿が増えた」。宝来保育園(音更)の中島渉子園長も同様の傾向とした上で、「太鼓の披露時の着替えは保護者に対応してもらっている。一生に一度のことなので、希望があれば禁止はしない」と話す。
関係者によると、制服がある幼稚園などでは卒園式も制服で臨む場合が多く、園によっては「動きにくい」などの理由で、はかまの着用を推奨しないところもあるという。(佐藤いづみ)