帯広市新総合体育館2020年3月開館を想定、現施設西側に
帯広市は大通北1の現在地で建て替えを計画する新総合体育館(総体)の開館時期について、2020年3月を予定していることが分かった。メーンアリーナなどを先行して整備し、付帯施設を含む全館オープンは21年10月を想定。建設地は現在地の西側とする方針で、延べ床面積は現施設の2倍の1万4000平方メートル程度を見込んでいる。
築40年余りで老朽化した現施設の建て替えに関し、市は建設や維持管理、運営を民間の資金や経営能力などを活用する「PFI」の手法を取り入れる考え。業者選定に向けて施設建設や管理運営に求める内容、水準を記した「要求水準書」を策定している。
現段階の要求水準書によると、工事は施設の中核になるメーンアリーナとサブアリーナの建設を先行し、その後にトレーニング室やフィットネス室などの付帯施設、駐車場、現施設の解体・撤去などを進める2段階で行う。これまで19年度中としてきた開館時期は20年3月とし、全館は翌年10月10日までの開館を求める。
現在地と啓北公園を含めた新総体の敷地面積は約2万5000平方メートル。西側にメーンアリーナなどを配置し、隣に付帯施設を設ける。
現施設は解体後に駐車場にし、その南側に啓北公園の代わりとなる公園を整備する。市教委は「現施設をできるだけ長く使いたい」としており、施設利用の空白期間が出ないように新総体の開館まで現施設が使える配置にした。
施設要件によると、メーンアリーナは現在のバスケットボールコート2面分を3面分に、観客席は3500席規模にする。日常のスポーツ利用が中心のサブアリーナは、バスケコート1面分で観客席100席以上とした。
キッズコーナーや授乳室の設備も求めている。市条例は開館時間を午前9時~午後9時に定めているが、事業者の提案で開閉館は2時間までの範囲で延長できるようにする。
市は来年2~3月に要求水準書の案を公表し、業者募集、審査を経て17年3月の本契約を考えている。担当する市教委スポーツ振興室は「要求水準書は市が求める最低要件を示すもの。現在は概要の段階で、開館時期など内容が適切かどうか、業者の意見を聞きながら精度を上げていきたい」としている。
(安田義教)