しょうゆ・みそ味の豆腐開発 中田食品
豆腐製造の中田食品(帯広市、貴戸武司社長)は、しょうゆ・みそ味の付いた豆腐を発売する。塩分を入れると固まらない豆腐の特性を克服する技術を開発。ふたを開けてそのまま食べられるプリン状の容器に入れ、豆腐の新しい食べ方を提案する。
豆腐は豆乳に「にがり」(塩化マグネシウム)を入れて固めるが、塩分の入った調味液などを入れると反応が妨げられ、固まらなくなる。このため、これまで野菜入りなどの豆腐はあっても、塩味の付いた豆腐はほとんどなかった。
同社は、消費者の調理にかける時間が少なくなる中、すぐに食べられる商品の開発を企画。調味液やにがりを入れるタイミング、温度などを試行錯誤して、独自の技術を編み出した。技術は現在、特許を出願している。
商品名は「味な絹ちゃん」で、周囲に水が張られていない「充填(じゅうてん)豆腐」。長距離輸送による破損がなく、消費期限も通常の豆腐より長いため、販路拡大が狙える。
1個90グラム、希望小売価格135円。原料の大豆の他、しょうゆやみそは道産、調味液はだしから自社で作っている。15日発売で、音更町内のハピオ木野店、売鮮市場どんどん音更店、市内の同西5条店、JR帯広駅エスタ内とかち物産センター、帯広競馬場内とかちむらなどで扱う予定。学校給食での使用も提案している。
同社品質管理主任の下川陽介さんは「プリンやゼリー感覚でおやつにもなる。味の種類も増やして、豆腐の新たな食シーンを広げていきたい」と話している。全国豆腐連合会(東京)は「にがりで作る豆腐は反応が早く、他の物を入れて作るのは非常に難しい。全て把握していないが、全国的にもしょうゆ・みそ味の豆腐は聞いたことがない」としている。(眞尾敦)
◆中田食品について
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