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旧双葉幼稚園舎、CINEとかち上映会場に

CINEとかちの上映会の会場となる旧双葉幼稚園園舎

 2013年度で閉園した双葉幼稚園(帯広市東4南10)の園舎で8月から、帯広の映画自主上映グループ「CINEとかち」(豊島晃司代表)の上映会が開かれる。同園舎は国の登録有形文化財でもあり、歴史的建造物での映画上映に関心が集まっている。

 豊島代表(63)が6月から、同園舎を所有する日本聖公会北海道教区の帯広の関係者を通じ、聖公会側と交渉していた。毎月、上映日や上映作品を聖公会側に申請し、承諾を得た上で使用する。

 園舎のシンボルでもある八角形の遊戯室を遮光した上で上映する。豊島代表は「身を置くだけで安らげるすてきな空間で、帯広ではなかなか見られない作品を味わってもらえるのはこの上ない喜び」と話す。

 CINEとかちは拠点のプリンス劇場(西1南9)が12年に閉館して以来、上映会を企画するごとに会場確保に追われていた。そのため、上映会は基本的に月1回の例会に限られ、常時上映していた同劇場時代と比べると上映回数も作品数も大きく減っている。

 同園舎の他の利用状況や冬期間の管理の難しさ、CINEとかちの人員体制から、通年での常時上映は難しいとみられるが、「月1回では物足りない。土・日曜を中心に無理のない範囲で期待に応えてきたい」(豊島代表)と、上映の充実を目指している。

 CINEとかちのファンで、妹が同園に通っていたという鈴木智子さん(53)=池田町在住=は「建物自体に雰囲気がある。公共施設などを転々としながら上映していた今までと違い、映画館に行くような気持ちで見に行けそう。社会問題を提起するようなドキュメンタリーが見たい」と期待する。

 旧双葉幼稚園の園舎は1922(大正11)年に建設された。2代目園長の臼田梅さんが米国の建築物を参考に設計した。木造平屋311平方メートル、三角の小屋根を配したドーム屋根が特徴で、2010年に市内で初めて登録有形文化財に指定された。閉園後は帯広聖公会幼稚園が不定期の行事などで利用している。

 8月の上映日は22、23、29、30日の4日間。井上ひさし原作、宮沢りえ主演の「父と暮らせば」(04年)、沖縄の基地問題を追ったドキュメンタリー「戦場ぬ止み」(15年)などを上映する予定。(丹羽恭太)

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