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故長沼さんに支部優勝報告 帯柏葉高野球部

賞状を手に支部大会優勝を報告した森川孝廣監督、石井学副主将、高橋北透主将、伊藤圭部長(左から)。石井副主将が手にしているのが長沼さんの揮毫(きごう)した応援うちわ

 夏の高校野球十勝支部予選でAブロック代表決定戦を制し、2年ぶりの北北海道大会出場を決めた帯広柏葉高校野球部(高橋北透主将、部員42人)の森川孝廣監督ら4人が10日、6月に亡くなった元監督で書家の長沼透石(本名・輝夫)さん(享年82)宅を訪れ、代表決定を報告した。同部は今大会、長沼さんが生前に揮毫(きごう)した「愛球柏魂(あいきゅうはくこん)」の応援うちわを背に闘っており、4人は仏前で感謝を伝え、18日に始まる北大会(旭川スタルヒン球場)での健闘を誓った。

 この日は森川監督の他、伊藤圭部長、高橋主将、石井学副主将が帯広市内の故人宅を訪れ、家族の対応を受けた。帯三条を1-0で破った代表決定戦を振り返り、森川監督は「夏の大会で帯三条に勝ったのは43年ぶり。最後に勝ったのは長沼さんが監督を務めていたときだった。長沼さんの思いが選手を後押ししたのかな」とし、高橋主将も「長沼先生の力もあってか、自分たちの力を出すことができた」と話した。

 長沼さんは1949年に、選手として同部唯一の甲子園出場を経験。そんな元監督の揮毫を力にと、北大会に向けて、応援うちわは300枚追加製作される予定だ。伊藤部長は「(生前、長沼先生は)練習や試合を見に来てくださっていた。北大会も天国から見てくれているはず」と話し、気を引き締めた。

 応援うちわは父母会が森川監督を通じて長沼さんに依頼し、了承を得て実現した。長沼さんは、うちわが完成した2日後に亡くなった。北大会の同部の初戦は20日午前11時半からで、旭川実業と戦う。高橋主将は仏前に支部大会優勝の賞状を見せ、「長沼先生の力も借りながら、全力プレーで食らいつけば勝てると信じている」と語った。
(村田壮一朗)


◆帯柏葉高野球部について
愛球柏魂 故長沼監督と夢追う-十勝毎日新聞電子版(2015/06/26)

関連写真

  • 賞状を手に、故長沼さんに支部大会優勝を報告した森川監督、石井副主将、高橋主将、伊藤部長(左から)

    賞状を手に、故長沼さんに支部大会優勝を報告した森川監督、石井副主将、高橋主将、伊藤部長(左から)

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