神秘的な赤い月にうっとり 十勝でも皆既月食
太陽と地球、月が一直線に並び、地球の影に月が隠れる「皆既月食」が8日夜、十勝管内でも観察された。各地で開かれた観望会には多くの人が来場し、赤銅色に色付いた幻想的な月の姿を堪能した。皆既月食が見られたのは2011年12月10日以来2年10カ月ぶり。
月食は午後6時15分ごろ、満月の左下から欠ける形で始まった。同7時25分ごろから約1時間は月全体がすっぽり地球の影に入る「皆既」状態に。時折、雲に覆われながら、夜空にほんのりと赤い月が姿を見せた。
帯広市児童会館では午後7時から観望会が開かれ、親子連れら200人以上が来場。天文台や同会館前に設置した望遠鏡、双眼鏡を手に月の変化を楽しみ、帯広柏小4年の安孫子真彩さん(10)は「月が燃えているみたい」と声を弾ませた。
陸別町の銀河の森天文台では町民の他、足寄や北見などから約100人が天文台屋上の天体望遠鏡や肉眼で観察し、神秘的な輝きに歓声を上げた。次に皆既月食が見られるのは来年4月4日。(澤村真理子、鈴木裕之)
◆皆既月食について
・皆既月食 2014年10月8日-国立天文台(NAOJ)
・皆既月食インターネット中継(終了/USTREAM視聴可能)-USTREAM・国立天文台チャンネル