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カンガルー、人工保育ですくすく おびひろ動物園

タオルの袋の中で寄り添う「じょいのすけ」(右)と「ルー」

 おびひろ動物園(高橋利夫園長)で今年生まれた2頭のアカカンガルーの赤ちゃんの人工哺育が行われている。1頭は母カンガルーと死別した「じょいのすけ」(雄、約170日齢)で、もう1頭は母の袋から落ちた後に育児が行われなくなった「ルー」(雌、約180日齢)。飼育員による特別体制が敷かれ、夜間・早朝を含む1日5回の哺乳ですくすくと成長している。

 2頭を含め同園で14頭が飼育されているアカカンガルーは世界最大の有袋類。わずか数センチの大きさで生まれ、直後に母親の袋へ自力で入る。袋の中で乳を飲んで成長し、ある程度大きくなると袋への出入りを繰り返すようになるが、生後約8カ月間、袋を利用するという。

 人工哺育はルーが6月23日から、じょいのすけが7月4日から始められた。同園では2003年の「イッセイ」(05年2月に死亡)以来の人工哺育となり、2頭同時は初。ともに体長30~40センチで、体重はじょいのすけが685グラム、ルーが1250グラムと差がある。

 2頭は園内の動物病院内に設置された保育器で母カンガルーの袋を模して作られたタオルの袋の中で寄り添うように過ごしている。現在は7人の飼育員が特別チームをつくって2頭を哺育。哺乳は午前4時、同9時半、午後1時、同5時、同10時に行われ、つぶらな瞳を輝かせてミルクをごくごくと飲み干している。

 担当飼育員の河瀬浩章さん(43)は「(母の袋内と同様の)温度や湿度を保つ必要があって難しいが、2頭とも健康状態は良好」と話す。少なくとも今後3カ月程度は人工哺育が続けられる。健康・生育状況に配慮し、現時点で2頭の一般公開の予定はないという。(大谷健人)


◆おびひろ動物園について
おびひろ動物園-公式ホームページ
おびひろ動物園飼育係ブログ-公式ブログ
共通割引年間パスポート始まる 道内8動物園・水族館-十勝毎日新聞電子版(2014/08/01)
通年入園券(年間パスポート)に関するお得な情報です(PDF)-おびひろ動物園ホームページ

関連写真

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