福島の子供たちが十勝満喫 むすびば十勝が招待
東日本大震災の被災者を支援する市民団体「むすびば十勝」(中村典代代表)は夏休み中の福島の小学生を迎え入れ、自然体験や山登りなど十勝を満喫してもらうプログラム「ゆったり北海道十勝の夏休み」を行っている。
同団体は2011年から毎年、夏休みに子供たちを受け入れ、十勝の自然や味覚を楽しんでもらう里親活動を続けている。これまでは有志のメンバーで行っていたが、今年5月に「被災者支援ネットワーク むすびば十勝」として組織化し、現在は約50人の会員が活動を企画、運営している。今後は定期的に受け入れ活動を続けていく予定。
今年は7月26日から福島の小学生13人を招き、今月9日まで滞在。1日は在来のニホンザリガニなどの生態系を破壊する恐れのある「ウチダザリガニ」の捕獲に挑戦。帯広ウチダザリガニ・バスターズの鏡坦代表から説明を受け、機関庫川の支流でザリガニを捕獲し、空揚げにして食べた。いわき市立小名浜第三小学校5年の若松心春さん(10)は「エビみたいでおいしい」と笑顔で話した。
子供たちは然別湖での登山や帯広市内の観光などで十勝の生活を楽しむ。
同会は会員を募集しており、カンパや支援物資の情報提供を呼び掛けている。事務局の中村修一さんは「活動を続けていくためには皆さんの協力が必要。ぜひ力になってほしい」と話している。(川野遼介)