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幕別の秋野信弥さんがCD自主制作 作詞家鳥井さんら協力

CDを手にする秋野さん(前列中央)と制作に協力した深井代表(同左)、未來本代表(同右)、鳥井さん(後列)

 幕別町の秋野信弥さん(72)が認知症を患った姉を思い作詞し、自ら歌ったCD「姉さん」を自主制作した。帯広市在住の作詞家鳥井実さん(80)ら多くの協力を得て作品化にこぎ着けた。秋野さんは「温かいご支援でCDができて大変うれしい。病院や介護施設など、できるだけ多くの施設をまわって皆さんに歌を披露したい」と話している。

 秋野さんは釧路市生まれ。パークゴルフが好きで、現役時代から数々の大会に出場し、2003年に釧路市役所を退職すると同時に幕別に移り住んだ。もともと物を書くのが好きで、4年前から作詞を始めた。「娘よ」「函館ブルース」などのヒット曲を手掛けた鳥井さんが数年前に帯広に移住したことを新聞で知り、これまで書きためた作品を持って3月に鳥井さんの元を訪れた。

 持参した約60点の中から自信作2、3点を選んで鳥井さんに見てもらったところ、鳥井さんが「姉さん」の歌詞を高く評価。姉のためにCD化を希望する秋野さんの思いに応え、CD化の準備を進めた。作曲はフカイ歌謡教室(帯広)の深井敏博代表に依頼し、制作は札幌のレコード会社「フロムサウンズ」(未來本桃子代表)が協力した。

 「姉さん、姉さん、答えてくれよ」で始まる歌詞は、認知症の姉と姉を思う弟の優しく切ない思いが表現されている。秋野さんは6人兄弟の三男。姉は秋野さんの3つ上で、「小さいときから面倒を見てもらった」という。

 4月から深井代表の下でレッスンを重ね、5月下旬にフロムサウンズのスタジオでレコーディングした。CDのジャケットもプロのカメラマンが撮影した。

 CDを聴いた鳥井さんは「歌はそんなにうまくないが、聴いているうちにのめり込んでしまう」と絶賛する。秋野さんは「本当に素人でCDを作ることがどういうことかも分からなかった」と周囲の協力に感謝する。札幌の施設に入所する姉からは「早く聴かせて」と再三電話があるという。

 CDは500枚を制作。市内では栄陽堂で扱う。CDや秋野さんの訪問に関する問い合わせは演歌雑草の会の奥田豊会長(0155・33・5498)へ。
(澤村真理子)

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