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甘み凝縮 そばの寒ざらし作業本格化 新得

池から引き上げた玄そばを寒風にさらす作業を行うスタッフ

 【新得】新得物産グループのそば店「新得そばの館」(町基線104、清水輝男社長)で、厳冬期限定の「寒晒し蕎麦(かんざらしそば)」の製造作業が本格化している。敷地内に湧き出る冷水に浸し、寒風で乾燥させることで渋みが抜けて甘みが凝集され、風味と喉越しが増すという。2月1日から1日20食限定で提供する。

 信州などで江戸時代から行われてきた伝統的なそばの製法。そばの館では、2001年から始めた。現在道内では唯一提供しているそばを目当てに、道内各地から訪れる固定客もいるほどで、冬のメニューとして好評を得ている。

 今月7日から作業を開始。水温約3度の池に、昨年収穫したボタンソバの玄そばを、30キロずつ1週間ほど浸した後、天候を見計らい寒風に2週間ほどさらす。スタッフは1日に数回、実が凍って乾燥むらができないよう、寒風の中、素手でほぐしている。今年は約180キロのソバの実をさらす予定で、作業は2月中旬まで続く。

 石臼で製粉し、つなぎを使わない十割そばで、「せいろ」(800円)、「つけとろ」(950円)、「天せいろ」(1450円)を3月末まで提供する。千葉俊男支配人は「甘みとうま味の増したそばをぜひ味わってほしい」と話している。(加藤睦通信員)

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