ニバーレ菌対策を強化した秋まき小麦の赤かび病防除
道総研 北見農業試験場 研究部 生産環境グループ
道総研 十勝農業試験場 研究部 生産環境グループ
1.成果の概要
Microdochium nivale(ニバーレ菌)は、小麦の生育期全般に感染する病原菌で、赤かび病、紅色雪腐病および葉枯症状を引き起こします。
(1)ニバーレ菌による葉枯症状の発生要因を明らかにしました。
(2)ニバーレ菌に対する有効薬剤を明らかにしました。
(3)ニバーレ菌の多発に対応した赤かび病防除対策を提案します。
2.成果内容
葉枯症状の発生要因として、
○主な感染時期は開花期間中です(穂の感染時期と同じ)。
○極端な過繁茂により助長されます。
○紅色雪腐病発生量の影響は小さいです。
○品種間差は判然としません。
○葉枯症状が早期に多発すると減収しますが、減収に対しては穂の発病(赤かび病)のほうが大きく影響します。
○防除により、穂の発病が抑えられれば、葉枯症状も抑制されます。
3.留意点
(1)ニバーレ菌による減収リスクの高い地域における小麦の赤かび病および葉枯症状に対する防除対策として活用してください。
(成績名:Microdochium nivale による秋まき小麦の赤かび病と葉枯症状の防除対策)
詳しい内容については、次にお問い合わせ下さい。
道総研十勝農業試験場
電話(0155)62-2431 E-mail:tokachi-agri@hro.or.jp