「計画停電回避のため節電を」 北電の真弓社長、協力を道民に要請
【札幌】北電の真弓明彦社長は8日午後7時から、同社本社で記者会見し、計画停電を実施する場合は11日以降になるとの見通しを示した。「計画停電を回避するためにも、節電をお願いしたい」と述べた。
8日午後8時での供給力は火力や水力、北海道と本州を結ぶ北本連携、他社からの供給により約350万キロワットを確保した。9月以降の最大需要は383万キロワット。現在は供給力は不足しているが、10日には水力や自家発電の協力などにより上積みを図り、需要を確保できる見込み。
ただ、「綱渡りの供給状態」で、道民に節電の協力を呼び掛けた。計画停電の検討も開始し、真弓社長は「一両日中に公表したい」とした。
苫東厚真発電所は1、2号機でボイラー内の蒸気配管が損傷、4号機のタービンが不具合を起こしている。内部が高温のため、詳細な点検ができておらず、真弓社長は「復旧には1週間以上かかる。点検してみないと、2、3週間なのか、1カ月になるかも分からない」と話した。
8日午後6時現在の停電戸数は約4000戸で、台風21号や地震で大きな被害があった数百戸を除き、8日中に復旧する見込み。
大規模停電に対する責任を問われ、真弓社長は「今は全力で復旧に当たる」と語った。
(津田恭平)