前向き福祉の秘密基地 人の輪 広げるカフェ まちマイ八中編
社会の役に立ちたい“福祉な人”の秘密基地にようこそ-。住宅街の中に大山緑地やJICA北海道(帯広)といった特徴的なスポットを抱える八中エリアには、福祉活動に取り組む人たちが集まる場所がある。出張理美容サービスを手掛けるVESS(西18南4、長岡行子代表)だ。美容室の中にカフェコーナーを設置するVESSには、前向きに人の輪を広げる長岡さんを頼り、新たな福祉活動を考えている人、困り事を相談したい人が次々と訪れる。
出張理美容サービス
VESS 西18南4
長岡さんは1998年から、当時の理美容師法などの規制に負けずに出張理美容に取り組んできた。その功績が評価され、2013年には第2回キャリアデザインフォーラム2013の大賞、16年には北海道男女平等参画チャレンジ賞の輝く女性のチャレンジ賞を受賞した。ただ、長岡さんの周囲に人が集まる理由は、前向きに福祉活動に取り組む実行力と、その面倒見の良さだ。
この春には、札幌から帯広へと拠点を移す福祉デザイナーの橋本久美子さんのサポートを知人から頼まれ、「VESSでカフェをやって、人脈をつくればいい」とカフェコーナーを提供することに。胃ろうをする子どものための「こんにちは腹巻き」などを手掛けてきた橋本さんは、5日から医療的ケア児と家族のためのカフェ「Otete to Otete(おてて・と・おてて)」を開始し、帯広での活動基盤をつくろうとしている。
VESSでは毎月第1、第3火曜日に「ボディケア・イソラ」(帯広)の山口純子さんによる音叉(おんさ)マッサージ(15分1000円)を受けることも。
長岡さんは今後、VESSに加えて「子育て世代をサポートしたり、女性の社会進出を応援する活動を考えている」という。興味がある人は、毎週火曜にのぞいてみると、新しい仲間や、癒やしの時間が見つかるかも?!
問い合わせは、VESS(電話)0155・38・3558(奥野秀康)
社雨でも見守り「孫みたい」
交通誘導ボランティアの扇野さん
「おはよう」「行ってらっしゃい」。自由が丘1の交差点に、毎朝元気な声が響く。横断歩道を渡っても手を振り続ける児童や、学校生活の報告をする中学生もいる。
交通誘導ボランティアの扇野節子さん(74)=写真=は青森県出身。市内のホームセンターに長年勤め、花苗販売や園芸指導を担当。退職後はボランティアで若葉小の花壇整備に携わり、4年前から交通誘導も始めた。
きっかけは、南町エリアの発展とともに交通量が急増したこと。交差点での事故を危惧し、子どもたちの安全のために行動を起こした。月-金曜日は、雨の日も雪の日も、炎天下でも見守りを欠かさない。午前7時半から約1時間、児童、生徒に声を掛ける。摘んできた花をくれる子もいるという。同小の早川一之校長も可能な日は通学路に立ち、一緒に安全を呼び掛ける。
「たくさんの孫がいる感じ。これからも元気なうちは続けたい」(石川友史)
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