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音更だけど…平和園は「士幌店」 まちマイ士幌編

赤い屋根が目印。「楽しい焼き肉店」をコンセプトに、地域に愛されている平和園士幌店。町境にあるが、実は所在地は音更町側だ

 音更から士幌方面に向かう国道241号沿いにあるのが、赤い屋根が特徴の平和園士幌店(音更町豊田西2線、吉田勇夫店長)。「士幌店」の看板を掲げるものの、実は店の所在地は音更町内。士幌と音更の町境に位置し、国道を北に500メートルほど進むと士幌町に入るエリアだ。

 同店がオープンしたのは1977年。当時、旧国鉄士幌線の中士幌駅が近くにあったことに加え、「音更」とは言っても木野市街地や本町地区から離れた場所に位置し、士幌のイメージが強いため「士幌店」に。店舗横には中士幌駅をイメージした「ミニ駅舎」も立っている。

 「楽しい焼き肉店」をコンセプトに作られた店内には子どもが遊べるスペースも。滑り台やバスケットゴール、黒板などが設けられ、家族団らんを楽しんでもらえる工夫が凝らされている。外には巨大な「ちびまる子ちゃん」のオブジェも。15年前に平原まつりで使われた山車をもらい受けたという。一方「お肉はちょっと…」というお年寄りにも配慮し、開店当時から提供するそば(330円)も看板メニューになっている。

 週末になると83席ある店内は満席に。士幌町内には焼き肉店がないため、士幌から週に3回来店する常連客もいる。管外への出張から帰ってきたサラリーマンからは「士幌店の看板を見ると、十勝に帰ってきたとほっとする」という声も。

 「ここって音更なの」。初めて来店した客からこう聞かれることも。そのたびに紳士的に開店経緯を説明している吉田店長は「誰もが楽しく過ごせる雰囲気を提供していきたい」と話す。(川野遼介)


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