おいしく水分補給、デイケア職員が独自栄養水 介護老人保健施設とかち 「爽やかでおいしい」
【音更】十勝管内は暑さが続き、体温調整機能の低下する高齢者は室内でも水分補給が欠かせない。音更町内の介護老人保健施設とかち(緑陽台南区2)では、管理栄養士2人が栄養水を開発。通所リハビリのデイケア利用者に提供し好評となっている。
「自宅でも作りやすく、見た目も楽しめる栄養水を作りたい」。管理栄養士の奥秋優七(ゆうな)さん(25)と山本真悠さん(34)が7月、利用者の水分補給に役立ててもらおうと考案した。厚生労働省や日本気象協会が経口補水液代わりとして紹介する飲用水を、独自にアレンジ。不足しがちな水分とエネルギーを効率よく補給でき、おいしさや見た目の鮮やかさで利用者からも人気だ。
味の種類が豊富で入手しやすいドリンク酢「フルーティス」(ミツカン)を使用。水1リットルに対してフルーティス110ミリリットル、砂糖大さじ2杯、塩小さじ0・5杯を混ぜて作る。レモン果汁商品を大さじ3杯、砂糖大さじ5杯、塩小さじ0・5杯を入れるレモン味も。いずれも、のどごしがすっきりとして飲みやすい。
利用者の80代女性は「爽やかでおいしい。初めての味」と笑顔。消化器内科医でもある堀井享施設長は「在宅高齢者は施設入所者や入院患者に比べ脱水や低栄養に陥りやすく、身体機能低下や病状悪化の要因の一つ。今回の取り組みは重要」と、職員の取り組みを喜んでいる。(高井翔太)