生成AI活用し自前のロケーションシステム開発 斉藤砂利工業「コスト大幅削減」
【幕別】斉藤砂利工業(幕別町、斉藤悟郎社長)は生成AI(人工知能)「チャットGPT」を用い、自社のトラックの位置情報をリアムタイムで把握する「ロケーション管理システム」を独自に開発した。砂利運搬の効率化のためのシステムで、斉藤社長は「独自に開発・管理することで大幅な経費削減に成功した。現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)につなげていきたい」と意気込んでいる。(廣田佳那)
同社は以前からDXに取り組み、ロケーション管理システムも導入していた。斉藤社長は「今まで利用していた市販のシステムを独自で管理することでコストカットにつながるのでは」と考え、3月ごろから開発を始めた。
斉藤社長はプログラミングに興味があったものの初心者のため、システム開発に当たりチャットGPTを活用。トラックを測位するGPS(全地球測位システム)などの部品はインターネットで購入し、データ発信器のケースも自社の3Dプリンターで制作した。開発は予定よりスムーズに進み、約3カ月で完成。自社のトラック25台のうち16台に装備した。
今回開発したシステムは、トラックの走行速度や運行ルートを計測し、5秒間隔でデータを管理システムに送る。ドライバーの走行時間や戻り時間を把握することで、働き方改革につなげる考え。斉藤社長は「業界全体にシステムが広がれば、トラックの車両の貸し借りなども可能になる。効率的な運送、人手不足解消につなげたい」と話す。