個性あるお守り、おみくじでお出迎え 帯廣神社・芽室神社・音更神社
新型コロナの「5類」移行後初の年末年始で人出が増える予想がある初詣。新年の祈願と同時に、お守りなど縁起物を求めに訪れる参拝客も多い。十勝管内の神社では、地域に由来した個性あるお守り、おみくじなどを用意して参拝客を出迎える。
帯廣神社 シマエナガおみくじ・ホルスタインお守り
「雪の妖精」根強い人気
帯廣神社(大野清徳宮司)は、境内に姿を現すシマエナガをモチーフにしたおみくじや絵馬が根強い人気を集めている。
シマエナガは「雪の妖精」とも呼ばれ、白くてふわふわとした姿が愛されている。同神社ではシマエナガをモチーフにしたおみくじ(500円)や御朱印帳などを制作。雑誌やテレビでも紹介され、これを目当てに訪れる全国の根強いシマエナガファンもいる。
また2年前からはホルスタイン柄の「道中安全守」(1000円)と、牛の耳に付ける耳標を模した「道中安全ステッカー守」(500円)も登場。十勝らしいデザインが好評だ。その他、道内15カ所の神社で展開している北海道ご当地みくじシリーズでは、帯廣神社は釣りざおで引き上げる「鮭みくじ」(400円)がある。
佐々木昌和権禰宜(ごんねぎ)は「野鳥やリスが来る自然豊かなところ。お参りとともに心の癒やしも味わって」と話している。(細谷敦生)
音更神社 開運おみくじ・紅白の土鈴
干支の「辰」に願い込め
音更神社(佐々木敬宮司)は、「辰(たつ)」をかたどったおみくじ、お守り、粘土を焼成した土鈴を頒布する。
「開運干支(えと)おみくじ」は、素焼きの辰で、腹部に松竹梅のデザインを施している。底面のシールをめくり、赤いひもを引っ張るとおみくじが出てくる。限定250体で、初穂料は500円。
「開運えとお守り」は、ちりめん素材でできた深緑色の辰をかたどっており、限定410体、1000円。土鈴は限定160体、500円。また、縁起が良い紅白の2頭の辰が寄り添う土鈴も用意している。
同神社の齋藤智教権禰宜(ごんねぎ)は「辰年におみくじ、土鈴、お守りを手に入れて運気をさらに上げてみては」と話している。問い合わせは同神社(0155・42・2170)へ。(内形勝也)
芽室神社 ユリ根の安産御守・「菖蒲(しょうぶ)」の勝守
栄養豊富 特産あやかる
芽室神社(赤澤一宮司)は元日から、町の特産品のユリ根をデザインに採用した「安産御守」を新たに頒布する。お守りは淡いピンクを基調としたデザインで、表にユリ根が、裏にはゆりかごが描かれている。
ユリ根は葉酸やカリウムなど、妊婦や産後の女性に必要な栄養素を豊富に含んでいる。町内でユリ根などを栽培する川合農場の川合拓男さんがその効用を赤澤宮司に紹介したことで、お守りの誕生につながった。
芽室町百合根生産組合の黒田繁樹組合長は「ユリ根は傷つきやすく、収穫まで最長6年かかるなど、手間や愛情をかける必要があり、子育てにも似ている。高価だが栄養があるので地元の方にもぜひ知ってもらいたい」とコラボを喜ぶ。
赤澤宮司は「優しい雰囲気をまとったお守りをぜひ手に取って」と話している。初穂料は800円。
同神社では他にも、町が生産量日本一を誇るスイートコーンをモチーフにした「金運守」、「芽室遺産」に認定された「10線防風林」をモチーフにした「健康守」、花菖蒲をあしらった「勝守」など、町の名物にちなんだお守りを多数用意している。問い合わせは同神社(0155・62・2018)へ。(及川雅敦通信員)