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現実重ね決意に燃えた ヒロイン・山木雪羽那さん~映画「おしゃべりな写真館」インタビュー(2)

本作で映画での演技に初挑戦した山木さん(平栗玲香通信員撮影)

 十勝管内で撮影が行われ、来年2月23日にシネマ太陽帯広で公開される映画「おしゃべりな写真館」に準主演で出演した山木雪羽那さんは、本作が映画初挑戦となった。十勝の広大なロケーションの下で熱演した山木さんに、撮影中のエピソードや十勝への印象、本作に懸ける思いなどを聞いた。(高井翔太)

 -初めての映画作品の出演となる。ヒロイン役に決まったときの心境は。
 「本当に!うそでしょ!」と思い、合否を確認した。両親も近くにいて、一緒に喜んでくれた。これから映画を撮るという現実感はまだなかった。親元を離れ1人で、北海道で生活する役だったので、(実家の大阪を離れる)自分とリンクする部分が多かった。自分がリアルタイムに感じた気持ちを持ちながら、何で麻衣はこんなことをしたのかという感情や原因、外的要因を楽しく考えて演技に臨んだ。

 ただ、撮影開始まではずっと緊張し、気を張っていた。(ベテランの役者さんたちと演技をすることが)怖かった部分も大きかったが、撮り終えてからはもっと撮り続けたくなった。学びや気付きが多い現場だったので、居心地もよかった。もっと、この人たちに囲まれていたかった。少し寂しいが、晴れやかな気持ちで撮り終えた。

 -劇中で髪を25センチ切ったが、切る前と後の心境の変化は。
 髪を伸ばしていたので、映画のために切るのかと浮き足立った気持ちだった。切った後はしっくりきて、本当に1人で北海道まで行って、いろんな人に囲まれながら映画を撮っているんだという実感がやっと出てきた。決意というか、静かに燃えた。

地元エキストラとともに熱演した山木さん(作中より、(C)和ら美)

雄大さ「自分はちっぽけ」 同世代の鹿追っ子仲良く
 -主演の中原丈雄さんらから、何か言葉は掛けられたか。
 中原さん、橋爪功さん、賀来千香子さんらは俳優としても人生経験でも大先輩。初めは怖くて、緊張していたが、皆さん本当に優しかった。中原さんは、穏やかで優しく丁寧な人というのが第一印象で、それは今でも変わっていない。気遣いがとても細やかで、「大丈夫?」とか、いろいろ声を掛けていただいた。愛のあるお叱りもあり、見習わなければという部分が多かった。

 -鹿追でのロケで心に残ったことは。
 全部のスケールが大きくて、良い意味で自分がちっぽけだと感じた。シカが出てきたり、キツネやリスがいたりした。ナキウサギも見ることができた。身の回りにかわいい動物がいっぱいいた。自然と人間が共存していて、穏やかで静かで過ごしやすかった。かまくらも見たことがなかったので、とてもきれいで、癒やされ、日本にこんなところがあるんだと、異世界に感じた。

 ただ、寒さは身にこたえた。ロケではたくさんカイロを持ったり、何枚も中に重ね着したりした。演技中、ジャンパーを着込むことはできないので、中に着ているのが分からないように、着込む工夫もした。

 ロケを終えて久しぶりに冬景色の十勝に戻り、芯から凍えてしまいそうな寒さに震えた。でも、すごく静かで穏やかで、時の流れがゆっくりでいい土地だなと改めて思った。

 -鹿追ロケでは地元の人とどんな交流があったか。
 ロケ中、町でばったり会っても、優しく接してくれるのでありがたかった。地元のエキストラ出演した同世代の子たちとは「今何がはやってるの?」みたいな世間話や、こういうゲーム面白いよねというような、クラスメートの感じで仲良くしてもらった。

 撮影の合間のお昼ご飯を町民の方が作ってくれた。すごくおいしく、心の支えになった。カレーやみそ汁、うどんなど体の芯から温まるものが多かった。十勝で印象に残っている食べ物はハスカップ。あとは海鮮がすごくおいしかった。毎年食べに来たいと思った。

 -最後にメッセージを。
 鹿追町の皆さんは、すごく心の支えになった。いっぱい助けてもらい感謝している。皆さんに囲まれて温かい空気感の中で撮影することができた。ぜひ劇場でご覧いただきたい。私自身も、誰にでも違和感なくなれる役者に、その役になり切れる役者を目指します。

映画「おしゃべりな写真館」 出演者・スタッフインタビュー(2)山木雪羽那さん


<やまき・ゆうな>
 2009年大阪府出身。身長165センチ。スターダストプロモーション所属。2021年、第2回「スター☆オーディション」でグランプリを獲得。23年、ドラマ「ホスト相続しちゃいました」(関西テレビ系)で本橋久美子の高校時代役。幼少期からダンスをやっており、ポッピンダンスが得意。趣味は絵を描くこと、お菓子作り、スマホゲーム。



前売り券、10種のデザイン 来年2月23日帯広先行公開
 シネマ太陽帯広で来年2月23日に公開される映画「おしゃべりな写真館」の前売り券は、映画の特徴的なシーンをあしらった10種類のデザインが用意されている。

 半券部分に出演者や写真館のロケセットがデザインされ、主演の中原丈雄さんが2パターン、準主演の山木雪羽那さんと写真館ロケセットが各3パターン、橋爪功さんと賀来千香子さんが各1パターンの計10種類。

 希望するデザインを購入でき、10枚セットも用意している。1枚1400円(10枚セット1万4000円)。公開前日の同2月22日まで、制作会社「和ら美」(鹿追町東町4)、シネマ太陽帯広で取り扱っている。

 映画を鑑賞する際、シネマ太陽で前売り券を提示すると半券部分が返却されるため、作品関連グッズとしてコレクションできる。和ら美の須永裕之プロデューサーは「鑑賞の思い出にもなる。ぜひ全種類を集めて何度も劇場に足を運んでほしい」と呼び掛けている。

 問い合わせは、須永プロデューサー(090・7171・5130)へ。(杉原尚勝)

出演者や象徴的なシーンをデザインした前売り券

出演者や象徴的なシーンをデザインした前売り券


来月は藤監督ら
 来年1月に藤嘉行監督、出演した賀来千香子さん、小宮孝泰さん、谷川清美さんのインタビューを掲載します。


◆特集
映画「おしゃべりな写真館」出演者・スタッフインタビュー 一覧

関連動画

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関連写真

  • インタビューに答える山木さん

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  • 映画のワンシーン((C)和ら美)

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    映画のワンシーン((C)和ら美)

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    映画のワンシーン((C)和ら美)

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    映画のワンシーン((C)和ら美)

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    映画のワンシーン((C)和ら美)

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