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FC多摩初V ソレッソ熊本との町クラブ対決制す サッカークラブユース選手権U15

決勝ロスタイムにヘディングで決勝ゴールを決めたFC多摩ジュニアユースのMF伊達煌将(中央)。試合後に跳び上がって感情を爆発させる

 中学生世代のサッカークラブチーム日本一を決める第38回日本クラブユース選手権U-15大会(日本サッカー協会、日本クラブユースサッカー連盟主催)の最終日は24日、帯広の森陸上競技場で決勝を行った。1993年のJリーグ開幕以降、Jチーム下部組織ではないクラブ同士の初となった決勝で、FC多摩ジュニアユースがソレッソ熊本を2-1で破り、初優勝を果たした。MVPには、FC多摩のMF吉田湊海主将が選ばれた。東日本大震災が起きた2011年に、福島県のJビレッジから十勝に会場が変更されて行われてきた同大会の十勝単独開催は、今年で一区切りとなる。24、25年は札幌市など道央圏で行われる。(新井拓海)


▽決勝
FC多摩ジュニアユース 2(0-1、2-0)1 ソレッソ熊本
▽得点者
【F】
(1)有山(後半38分)
(2)伊達(同ロスタイム)
【ソ】
(1)菊山(前半18分)

優勝カップを掲げて優勝を喜ぶFC多摩ジュニアユースの選手ら

FC多摩ジュニアユース、劇的逆転V
 Jリーグ開幕以降初となった“町クラブ”同士の決勝は、FC多摩ジュニアユースが劇的な逆転勝利を収めた。

 前半に先制を許す中で後半38分に追い付き、同点で迎えた後半ロスタイム。ゴールライン際で切り返した仲間のクロスに、後半途中出場のMF伊達煌将が頭で合わせた。ここぞの逆転弾に、伊達はベンチメンバーから手荒い祝福を受け、雄たけびを上げて感情を爆発させた。

 今大会計11得点で得点王とMVPにも選ばれ、U15日本代表にも名を連ねたMF吉田湊海主将が決勝で不発ながらも、DF有山弾の同点ゴールと伊達の決勝ゴールが日本一を呼び込んだ。吉田主将は「日本一は夢だった。高円宮、関東リーグも優勝して3冠する」と誓った。

 チームは1994年創立で、クラブユース過去最高成績は8強。創立当初から指導する平林清志監督は、「子どもたちに合わせて、自分たちが変わらないといけない」。求める選手像を押しつけず、ストレスのない選手らがチームの土台を固め、各選手がアピールするそれぞれの持ち味を重視する。J下部チーム相手にも、「我慢せず守らず、自分たちのサッカーがどれだけできるかだった。そのために自分(選手)は何ができるか。それがうまくはまって優勝できた」。

 北海道十勝スカイアースの元GKで、スカイアースのGKコーチを務める山下哲汰は同クラブの出身だ。山下は今回、現地に複数回出向いて、「1日でも長くいてください。OBとして本当にうれしい」と恩師にエール。平林監督は、スカイアースに力を尽くす教え子の姿に「これからもサッカーに関わって頑張ってほしい。仲間意識の強い山下の代もこのチームに負けず劣らずだった。今後も十勝で試合できる機会があれば良い」と再会を喜んだ。偶然の巡り合わせながら、師弟の確かな絆も、歴史を刻んだ勝利を支えた。

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