フットサルのSorpresa十勝発足へ、Fリーグ挑戦目指す
フットサルの道リーグに参戦するFS十勝(2022年度7位)と、Sorpresa(ソルプレーサ、同1位)=札幌市=は、来季から組織を統合し、「Sorpresa十勝」のチーム名で、十勝・帯広をホームタウンとして4月から活動することになった。運営は音更町の医療サポート・不動産管理会社、M-TAS(下川原久社長)が担う。組織力を強化し、Fリーグ挑戦を視野に地域密着型クラブを目指す。(古川雄介)
FS十勝は管内出身の道リーグ経験選手らが集まり、21年に結成。道東ブロックを経て、22年に道リーグ昇格を果たした。2019年創立のソルプレーサは元エスポラーダ北海道の選手らが中心。FS十勝と同時に昇格し、初年度で王座に就いた。交流のあった両チームは「Fリーグ参入」の共通目的や地方創生への貢献など理念で一致、より強力なクラブとするため統合を決めた。
ソルプレーサの山本真太郎監督(元エスポラーダ北海道)が指揮を執る。両チームの選手はそのまま在籍し、十勝と札幌の2拠点で練習を行う。道リーグを戦うトップチームの登録は24人で、その他の選手は新たに設立する下部組織の「Sorpresa十勝Castilla(カスティージャ)」に所属、札幌を中心とした別リーグに出場し、トップとの選手の入れ替えも積極的に行う。
昨季まで2年間FS十勝の主将を務め、新チームのGM兼選手となる大久保航也(25)=帯広出身=は「地域に根付いたクラブとしてFリーグを目指すことで、札幌の選手や両チームのスポンサー企業に理解をいただいた。スクールも開催して地域に貢献しながら、十勝を盛り上げたい」と意欲を見せた。札幌組との合同練習も重ねながら、5月の道リーグ開幕に備える。
運営企業となるM-TASは、もともとFS十勝を支援しており、下川原社長はNPO緑ケ丘スポーツクラブの指導者で、フットサル大会の運営にも携わってきた。大久保GMも同社の社員。下川原社長は「会社として初のスポーツ分野への進出。事業として運営に取り組むが、5人対5人で手軽にできるフットサルの楽しさも広めていきたい」と話している。
Fリーグ新規参入の要件である全日本選手権本大会出場はソルプレーサが昨季参戦し、今季も出場権を得ている。運営法人も株式会社のため条件を満たし、ホーム会場はよつ葉アリーナ十勝がFリーグ公式戦開催の実績がある。F2年会費(300万円)、ホームゲーム開催費、移動遠征費などが必要。大久保GMは「すぐに参入とはならないと思うが、実績を挙げていきたい。入団希望の選手も募集している」と語った。