地球にやさしい「エシカルカレー」開発、イベントで販売へ ナチュラル輪おびひろ
人にも環境にも優しい「エシカル」な給食の普及を目指して活動するナチュラル輪おびひろ(中山三香代表)は、オリジナルレシピの第1弾として、帯広市内のレストラン「ペニーレーン」と共同で「エシカルカレー」を開発した。9月11日に帯広市内のとかちプラザで開かれる「北海道オーガニックヴィレッジ大収穫祭」で販売する。中山代表は「多くの人に食と環境について考えるきっかけになってほしい」と話す。
エシカルは「倫理的な」の意味。人や社会、環境に配慮した消費行動がエシカル消費と呼ばれることから、地産地消や環境保全型農業など環境や未来の子どもたちに思いをはせた食材を使用する給食を「エシカル給食」とする。
ナチュラル輪おびひろでは「理想の給食プロジェクト」と銘打ち、今年5月から応援サポーターでもあるペニーレーンの田頭淳一代表、妻の照美さんとともにレシピを試作してきた。
エシカルカレーの野菜は全て有機で、十勝産のジャガイモやニンジン、ズッキーニ、トマト、タマネギなどの味を生かした。飼料にこだわった鶏肉、十勝産大豆やとかちマッシュも入り、米は道産ななつぼしと有機十六穀米を使用する。メンバーの子どもたちによる試食を繰り返し、最も喜ばれた味に決めた。
家庭でも取り入れやすいことからカレーとし、学校給食と同様、食材費は300円以内とした。希望者にはレシピを公開する。
来月のオーガニック大収穫祭は、全ての食材がオーガニックであることが条件のため、鶏肉を大豆ミートに変えて「エシカルカレー弁当」として販売する。50食限定、1食800円。会場では子どもたちにアンケートも実施する。
中山代表は「子どもたちの『おいしい』が地球に『優しい』、地域に『うれしい』につながれば。素直な声を聞かせてほしい」と呼び掛ける。理想の給食プロジェクトの詳細はナチュラル輪おびひろのホームページで。(澤村真理子)
<ナチュラル輪おびひろ>
7年前に十勝に移住した中山代表(39)が昨年3月に発足。より良い給食に向けて行政との協働を目指し、子どもたちの健やかな成長につなげようと各地で展開される「ナチュラルスクールランチアクション」(NSLA)の活動に共感し、北海道拠点を立ち上げた。飲食店や民間企業など130団体以上が応援サポーターとして名を連ねる。