帯広ならではの「大給食」へ シェフも巻き込み食を発信 米沢則寿氏インタビュー
帯広市長選で4選を果たした現職の米沢則寿氏が18日午前0時ころ、十勝毎日新聞社と帯広シティーケーブル(OCTV)を訪れ、今後の意気込みを語った。看板政策の「フードバレーとかち」では、「ステージを上げていく」取り組みとして、帯広ならではの学校給食を提供する「大給食プロジェクト」の展開を示唆。ポジティブな人たちが集う「夢かなう十勝・帯広をつくっていきたい」と語った。
一定の評価いただいた
-3期12年の実績を訴えた選挙戦。選挙結果の受け止めと勝因は。
3期12年の成果を評価してもらう選挙であり、相手候補は私に足りないところ、変えるべきところを論点として主張してきた。当選させてもらったということは、一定の評価をもらったということ。コロナ後の帯広にどのような種をまいて、どのような未来をつくっていくかという私の公約17項目についても、一定の理解をいただいたものと理解している。
-「フードバレーとかち」を新しいステージに引き上げる公約も含め、今後取り組む市政課題は。
コロナが大きな分かれ道となり、食という世界の位置付けが変わってくると認識しており、その変化にしっかり対応していかなければならない。それがステージを一つ上げていくことになる。
フードバレー 新たな展開を
また、十勝の価値、ブランド力をもっと上げなければならない。食を真ん中にしたまちづくりを通し、さまざまな価値が自然と上がっていくというところに持っていくのが次のステージで、その先には、文化に行き着く。そこに住む人たちの生活文化が評価されないと、そこで作るものも評価されない。公約で公園や森の利活用、デジタルとエネルギー、環境問題を柱に据えたが、産業政策で上げてきたプライスをさらに上げるには、これらのレベルを上げていかなければならない。
お母さんたちが一番関心のある有機などで、帯広のシェフたちに絡んでもらい、帯広の大給食プロジェクトをやろうと考えている。食材なども含め、十勝でなければできないものをつくり上げ、外部に発信していきたい。
子どもたちが大人になって外に出たときに、「帯広はレベルの高い給食を出してくれていたんだ」と帯広の良さを分かってもらえる。「フードバレーとかち」のステージも上がり、東北海道の中で帯広の特徴付けをしていくことができる。文化的な活動がこの地域の価値になり、食とのつながりも確認できると思う。
ポジティブな思考で未来へ
-4期目の意気込みを。
当たり前のことだが、これまでもこれからも、正しいことを正しく決めて、正しく実行していくことが要求される。できないことをできるかのような錯覚を持たせる発言をしてはいけない。前回の選挙でも「責任ある信頼」という言葉を使った。誠実さや信頼はその先に夢を呼んでくる。前向きで、ポジティブな考え方をして、未来への夢、未来を信じることができる人たちが集まる地域にこそ、関係人口が増える。
そういう意味で今回の選挙は分かれ道だったが、市民がきちんとした選択をしてくれたと思っている。4年間、精いっぱい汗をかき、みなさんと一緒に夢かなう十勝・帯広をつくっていきたい。