長島圭一郎HCが北京五輪ショートトラックを総括「能力では戦えた、スキルの強化を」
【中国・北京=北雅貴】ショートトラック競技は16日、首都体育館で最終日を行い全日程を終えた。女子1500メートルで菊池純礼(26)=富士急=がB決勝(8~14位決定戦)に進み8位に入賞。長野以来、24年ぶりのメダルを狙った男子5000メートルリレーは、吉永一貴(トヨタ・中京大)宮田将吾(阪南大)菊池耕太(恵仁会)小池克典(全日空商事)で組んだ日本はB決勝(6~8位決定戦)で8位だった。全種目終了後、池田町出身のスピードスケート2010年バンクーバー五輪男子500メートル銀メダリストで、ショートトラック日本代表ヘッドコーチ(HC)として初の五輪を率いた長島圭一郎氏(39)が大会を総括した。主な一問一答は次の通り。
-結果を振り返って。
個人に関していえば女子はB決勝まで進めた。良かったかなと思う。男子は(五輪が)初めての選手が3人いて、うまくいろいろやってあげたかったが、戦い方が難しかった。僕の力不足だった。リレーはランキング通り。5000メートルリレーはまだまだ行けたと思う。僕もずっと映像でオリンピックを見ていたが、『ここまでいろいろとやられるんだな』と思った。もう少しレフリングを勉強しないといけない。
-想定外が多かったのか。
リレーでは、これからの選手が多いので、体のことを思えばけがなく終わってくれて良かった。A決勝には行けなかったが、選手もよく戦ってくれた。内側ですごくブロックされたり、蹴り上げられたり、ワンピースが破れていた選手もいた。僕がもっと想定して臨まなければいけなかった。
-海外の選手はワールドカップに比べて五輪で特別に(それらの行為を)やってきたのか。
いや、そんなことはない。レベルは非常に高く、やはり地力のある選手がメダルを取っている。(日本は)レベル的にギリギリの戦いだったので、ギリギリのせめぎ合いをもう少し想定していかないといけなかった反省点はある。
-今後4年間の課題は。
さらにスキル的な部分(の強化を)やらないといけない。能力的には戦えると思う。あとはオリンピックは別物だというのも(考慮)しないといけない。女子に関しては今回はあまり(海外選手と)離れるレースがなかったので、成長したかなと思う。
-今後の強化は。
僕がやるかは分からないので、今後(HCを)する人に決めてもらえば。自分になれば考えていく。今終わったばかりなので。(大会の総括などを)まとめないといけない。
-長野五輪以来のメダルには届かなかったことについて。
メダルを取らせてあげたかったが、まだまだレベルの差が圧倒的にある。リレーはまだ次のミラノ(26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪)でワンチャンスあるかなとは思う。また違う戦いになる。