ワクチンの不審電話、管内で初めて確認 道警などが注意喚起
新型コロナウイルスのワクチン接種に乗じた不審電話が、道内各地で確認されている。テレビ局社員や予約代行業者を装った手口が目立つ。十勝管内でも5月、役場職員を名乗った不審電話があった。道警などは、詐欺につながる可能性もあるとみて注意を呼び掛けている。
道警本部(道本)によると、今年に入りテレビ局の社員を名乗ったコロナワクチンのアンケート形式の電話を5件確認。「優先接種ができる」などと自治体職員を装う電話は2件。予約代行業者を装った不審な訪問も1件確認されている。
道立消費生活センター(札幌)にも「10万円でコロナ予防接種の優先権が得られる」といった電話の相談などが2件寄せられた。
道本などは、個人情報を聞き出し、現金をだまし取ろうとしているとみる。これまで被害は確認されていないが、ワクチン接種が本格化するにつれ、被害の発生も懸念される。
十勝では5月24日、池田署管内の70代男性の携帯電話に、役場職員を名乗る男から「ワクチン接種日はいつですか。6月22日にキャンセルが出たので来てください」などと電話があった。道本は「ワクチン接種にお金が絡むことはない」とし、警察に届け出ていない事案も複数あるとみて、不審な電話を受けた際はすぐに通報するよう呼び掛けている。(石川彩乃)