内閣府のエイジレス章に帯広89歳澤田さん
年齢にとらわれず自由で生き生きとした生活を送る「エイジレス・ライフ」を広めようと、内閣府が行う実践者表彰に今年度、帯広市内の元郵便局長澤田忠夫さん(89)が選ばれた。退職後に地域の防犯活動に力を尽くし、主な役職を退いた今も、自宅周辺の見守りと1日当たり5000歩を目標にする散歩を日課に元気に過ごしている。
内閣府ではエイジレス・ライフの参考にしてもらうため、毎年、個人とグループを表彰している。今年度の個人には全国から75人の推薦があり、管内唯一の澤田さんを含む46人が選ばれた。実践者には「エイジレス章」と呼ばれる賞状が贈られる。
澤田さんは本別郵便局長を退職した1991年以降、帯広市防犯協会むつみ支部の支部長として活動。防犯安全ニュースを自ら作成し配布するなど、精力的に取り組んできた。
2年ほど前に主な役職を退いたが、現在も帯広署柏林台交番の連絡協議会委員を続けている。今回の表彰は郵政退職者の会「郵雪会」の推薦を受け、住みやすい地域づくりへの貢献が認められた結果で、澤田さんは「地域の恩返しのつもりで続けてきた。皆さんの力添えがあってこそ」と控えめに喜びを話す。
澤田さんが、健康のために日課にしているのが毎日の散歩。1日5000歩を目標に、午前と午後の2回、自宅近くの道路や公園を歩いている。散歩途中は地域の変化にも目を配り、事故で曲がった交通標識を交番に連絡するなど見守り活動を独自に続けている。澤田さんは「健康寿命を続けるため、白寿(99歳)まで一生懸命歩きたい」と元気な笑顔を見せる。(安田義教)