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学びに火をつける 帯広大谷高の“大谷塾” まちマイ八中編

大谷塾で生徒の勉学をサポートする(右から)横溝知美教諭、山田泰敬教諭、小原教諭、竹中潤樹教諭、工藤款教諭

 帯広大谷高校(大西正宏校長)には、今年開講4年目に入る「大谷塾」がある。創設者の小原啓太教諭を中心に、5人の教諭が夜遅くまで生徒の学びを支援している。教員の「働き方改革」が叫ばれて久しいが、教諭らは生徒の勉学に対してとても熱心だ。小原教諭は「1人でもいい。生徒の心に良い火がついてくれたら」と話している。(牧内奏)

 大谷塾は2015年に、より勉強に打ち込みたい生徒のために開講された。参加自由で、平日は放課後から午後9時、休日は午前9時から午後7時まで開かれている。

 国語、英語、数学、理科の4科目5人の教諭が常勤し、生徒がわからない問題があった際、個々に対応する。このほか、「学びに火をつける」をスローガンに、キャンパス見学や企業訪問など、さまざまな催しを展開している。

 開講のきっかけは、小原教諭が生徒の勉強時間の少なさに、危機感を感じたこと。部活動に力を入れる同高だが、帰宅後は眠気が勝り、勉強に手がつかないのが現状だった。

 そこで、部活動が終わった午後8時から、1時間だけでも勉強に集中できる環境を提供しようと開講。会場は、どのような環境でも集中できる“雑草のような”力を身につけてほしいとの願いから、あえて部活動の音が聞こえる教室を選んだ。

 16年には、現役の一般受験では初めて北海道大学に進学した生徒も輩出。翌年は普通コースの生徒も参加を希望し、目標としていた大学に進学した。

 「生徒の頑張りを見ていると、こちらもしっかり応えたいと力をもらう」と小原教諭。今後は、夏合宿などを通じて、勉強以外の学びも一層取り入れていきたいと考える。十二分に充実した大谷塾だが、「まだやりようがある。今の状況に満足せず、生徒の心に響くような内容を考えていきたい」と熱意は尽きない。

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  • 生徒のやる気に火をつける大谷塾

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