架空請求はがきの相談急増 保護シール付も、帯広署が注意呼び掛け
「民事訴訟管理センター」を名乗って訴訟取り下げの名目で現金をだまし取る架空請求詐欺の相談が、十勝でも相次いでる。帯広署には5~7日の3日間で計12件の相談があった。はがきに保護シール(目隠しラベル)を張って本物を装う新たな手法も現れ、同署は注意を呼び掛けている。
はがきは「総合消費料金未納分訴訟最終通知書」と題し、「契約会社から訴状を申し入れされた」「最終期日までにご連絡なき場合、裁判所への出廷となります」などと記載。はがきの送付日に近い日付で「取り下げ最終期日」が示され、切迫感を与えている。
問い合わせると弁護士を名乗る男と連絡を取らされ、コンビニエンスストアで現金を支払うよう指示されるという。5日には石狩市の70代男性が同様の手口で現金計1600万円をだまし取られたと警察に届け出ている。
帯広署の相談者は全て60代以上の女性。いずれも本人や家族が詐欺だと気が付いて同署に相談したため被害はなかった。同署は今後も同様の事案が増えるとみており、「はがきが来たら警察に相談して。問い合わせ先には絶対に連絡しないで」と呼び掛けている。
(高津祐也)