幕別産の米を商品化 食創 来月6日から販売
米卸道内大手の食創(帯広、竹森直義社長)は、十勝では数少ない幕別町内の「うるち米」の生産農家の米を「幕別で育ったお米・ななつぼし」として2月6日から十勝管内のスーパーや小売店などで数量限定で販売を始める。地場産米の商品化は初の試みで、3月からは同米原料の「甘酒」も新発売する。
同社によると、十勝では食文化伝承などの観点で、もち米や酒米は多少作られているものの、うるち米の生産農家はほとんどない。幕別町猿別地域は数少ない産地で、3軒ほどが栽培を続けている。
その1人、内野康晴さんの協力で、今年度から親子対象の田植えツアーを開催するなど、地場産米のPR活動に取り組んだ。また、内野さんが栽培した今年度産「ななつぼし」約4トンを仕入れた。
商品化された米の販売は2キロ袋で、希望小売価格980円(税別)。コープさっぽろやハピオ木野など約20カ所で取り扱う。担当する山地聡営業部次長は「多くの人に食べてもらうため小袋にした」とする。甘酒は岡田屋(胆振管内洞爺湖町)に製造を委託。500ミリリットル瓶の1200本限定で、同1000円(同)。健康志向で全国的に需要が高まっていることから商品化を決めた。
食創は、来年度以降も田植えツアーや幕別産米の販売を継続する考え。竹森社長は「味は主産地と遜色なく、おいしい。畑作中心の十勝で苦労する中、(米を)作り続ける農家を地産地消の観点で応援したい」と話している。
問い合わせは同社(0155・23・1311)へ。
(佐藤いづみ)