ヤマゲラがサクラの木で巣作り
帯広市内の山間部にあるエゾヤマザクラの木にキツツキ科の一種、ヤマゲラの雄が穴を開け、巣作りに励んでいる。木の幹に縦に止まり、雌を呼び寄せるような高い鳴き声を辺りに響かせている。
周りには花が咲いているサクラの木がまだ多い。開いた穴の中からは、頭だけを出し、突いた木の破片や中で抜けた羽を外に出す様子も。盛んに「ピョッピョッ…」と鳴き、周囲を見渡している。
ヤマゲラは北海道の低山から丘陵の林にすみ、とがったくちばしで樹皮や幹に穴を開ける。木から木へ移り、主に昆虫類をついばむが、地上でアリなどを食べることもある。
帯広百年記念館の池田亨嘉学芸員は「この時期に新しく巣を作るのは、繁殖期に入り、子育てをしようとしているため。ヤマゲラはアカゲラに比べ、キノコの生えているような比較的軟らかい木に穴を開ける」と話している。(塩原真)