プログラムお手のもの 井脇健治さん まちマイ更別
上更別香川区の農業井脇健治さん(59)は、コンピューターに精通した農業者として広く知られる。
村出身。大樹高、北海道工業大学卒。大学時代にプログラミング言語を学んだが、卒業後は民間会社でコンピューターとは無関係の職種に就いた。35年ほど前、父親の跡を継いで就農したのを機に、再びプログラミングに興味を持ち、パソコンを購入して独学で知識を深めてきた。
社会でパソコン通信が流行し始めた1990年代から、全国の農家や獣医、農協職員らと情報交換するように。通信相手とのオフ会に顔を出すこともあり、「たくさんの人とつながり、交流できるのが楽しい」と魅力を語る。
10年ほど前には表計算ソフトで村の源泉徴収簿を作成したことも。オンラインソフトウエア流通サイト「Vector(ベクター)」に登録すると人気を呼び、ダウンロードランキングで50位以内に入った。農家向けに作成したが、建設関係などにも利用が広がり、今でも全国から問い合わせがある。
「最近は目も悪くなってきたし、新しくプログラムを組むことは少ない」と話すが、「今はスマホが当たり前の時代。便利で身近になった」と本格的なIT時代の訪れを静かに喜ぶ。(菅生佳孝)
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