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帯広記念病院オープン…静かな幕開け、役員は感慨深げ

見学に来た組合員らに病院の概要を説明する理事ら。左は松浦専務理事(2日午前9時半ごろ、金野和彦撮影)

 十勝医療生活協同組合(坂本秀雄理事長)が運営する帯広記念病院(帯広市川西町、中原哲院長)は2日午前9時、開業した。午前中は外来患者や見学者がまばらに訪れる程度で、静かなスタートとなった。開設許可から18年、建物完成からも10年という長い年月を経ての開業はあまり例がなく、同組合は「今後、経営安定などの課題もあるが、とにかく開院できてよかった」としている。

 この日は内科、外科、眼科、皮膚科、泌尿器科、リハビリ科、整形外科で開院した。同組合によると、午前8時15分にスタッフが集まって朝礼を行い、中原院長らが「力を合わせ、病院を盛り立てていこう」などとあいさつしたという。松浦政一専務理事ら5人も見守った。この日の診察は1階のみで対応し、開院直後に内科に患者が来た他、午前中は見学者数人が院内を見て歩いた。

 看護師などの研修が始まったのが4月中旬からといい、松浦専務理事は「開院まであまり時間がなく、まずは病院の体制をしっかり安定させることが大事。組合員にもあまりPRはしていなかったので、(来院者がまばらな状況は)ある程度予想していた。ただ、18年間開院できずにいた状況を打破できたことは感慨深い」と話す。「今月に通常総代会を予定しており、その後、4800人ほどいる組合員に向け、本格的に病院をPRしていきたい」という。

 外来は3日から休診し、再開は6日。同組合によると、既に診療科目の変更届を帯広保健所に提出しており、問題がなければ、内科とリハビリ科の2科体制にするという。

 同病院は1998年に道の開設許可を受け、2005年に建物も完成したが、資金繰りの悪化で開院できずにいた。今回は病院の譲渡を予定する医療法人社団・あすなろ会(札幌)などの支援を受け、数億円かけ改修工事を進めてきた。同保健所は2日午後から医療法25条に基づく立ち入り検査を行い、医療従事者数の確認などを行う予定。

 同院の電話番号は0155・59・2200。診療時間は午前9時~正午と、午後2時~同5時。土・日・祝日は休診(在宅診療は24時間体制)。(佐藤いづみ)

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  • 見学に来た組合員らに病院の概要について説明する理事ら。左が松浦専務理事(2日午前9時半ごろ、金野和彦撮影)

    見学に来た組合員らに病院の概要について説明する理事ら。左が松浦専務理事(2日午前9時半ごろ、金野和彦撮影)

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