“バージ2世”誕生 名馬への期待高まる
【浦幌】待望の“バージ2世”が誕生-。ばんえい十勝で一度は引退しながらも競走馬に復帰し、「リストラされても負けなかった中高年の星」として全国から脚光を浴びた「ゴールデンバージ」(牡17歳)の初子が、浦幌町相川の坪原健治さん(67)方で生まれ、元気に育っている。
ゴールデンバージは2012年10月、人間の年齢に換算して60代後半に相当する高齢を理由に、現役を引退。その後、種牡馬として十勝管内各地の生産者方に一時預けられ、計8頭に種付けした。現在は空知管内奈井江町に住む馬主の川端悟さん(64)方で余生を送っている。
繁殖牝馬3頭を飼育している坪原さん方で2月27日に誕生したバージの第一子は、母「宝寿」(牝9歳)譲りの青毛の牡。母乳を求めて甘える仕草が愛らしく、厩舎(きゅうしゃ)内を駆け回ったり、飛び跳ねたりして元気な姿を見せている。坪原さんは「人懐こく、めんこい。健康第一に面倒を見たい」と話す。
買い手が決まれば秋口にも馬主の元へ旅立つ予定で、「次世代のばんえいを担う“スターホース”になってくれれば」と願う坪原さん。早ければ再来年の新馬(2歳)を対象にした能力検査に臨み、結果次第で競走馬としての第一歩を踏み出す。(小縣大輝)