大豆子実の加害害虫をまとめて防除
道総研 十勝農業試験場 研究部 生産環境グループ
1.成果の概要
大豆子実を加害するカメムシ類被害の防除は、同じく子実を加害するマメシンクイガの防除法に準じ、ほ場の半数の株の莢が2~3cm に伸長してから約6日または16日後のいずれかに、シフルトリン乳剤またはA剤を散布すると高い効果が得られます
2.成果内容
(1)効果の高い殺虫剤は?
シフルトリン乳剤またはA剤が、カメムシ類に対する防除効果が高い薬剤です。これらはマメシンクイガにも高い効果を示します(表1)。
(2)防除適期は?
カメムシ類の被害粒を効果的に抑制できる防除適期を調査した結果、ほ場の半数の莢が2~3cm に伸長した時期(莢伸長始)から約6日後または16日後となりました。これらは、マメシンクイガの防除適期と一致します(表2)。
3.留意点
(1)既存のマメシンクイガ防除方法に組み入れることにより、大豆子実を加害するカメムシ類とマメシンクイガの同時防除に活用できます。
(2)本成績は、十勝管内の中粒大粒大豆ほ場ですべての試験を実施しました。
(3)2018年末現在、A剤は大豆のマメシンクイガに対する農薬登録はありますが、大豆のカメムシ類に対する農薬登録はありません。
(成績名:大豆子実を加害するカメムシ類およびマメシンクイガの同時防除方法)
詳しい内容については、次にお問い合わせ下さい。
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