髪の寄付 意義学ぶ まちマイ西帯広編
十勝毎日新聞の地域特集「まちマイ西帯広」の関連イベントとして28日、帯広市内のぴあざフクハラ西帯広店で、帯広三条高校放送局による「ヘアドネーション」をテーマにした作品上映とパネルディスカッションが行われた。(藤島諒司)
ヘアドネーションは、病気や事故などで髪を失った子どもたちに、医療用のウィッグを贈る活動で、NPO法人JHDAC(大阪)が実施している。
2014年に同放送局がこの取り組みをテーマに作品「髪の絆」を制作。取材の過程で大手ウィッグメーカーの「アデランス」が同NPOの存在を知り、事業提携に至った。この日は東京のアデランス本社から、医療事業推進部の遠藤敏文マネジャーらが来場した。
作品上映後、パネルディスカッションを実施。遠藤マネジャーは「三条高校の取材がなければJHDACとの連携は実現しなかった」と放送部の活動に感謝した。
自らもヘアドネーションをしたメイク&スキンビューティーアカリの木村朱里代表(帯広)は「産廃になるはずの切った髪もヘアドネーションで生かせた」と語り、三条高放送局の安藤佳寿哉顧問は「作品を通してヘアドネーションの関心が高まったことを実感した」と振り返った。
インターネットによるスカイプ中継で、作品制作当時の放送局員で現在は中国に留学中の荒麻菜絵さんは「JHDACの取材では、飛行機が飛ばなくなって待っているうちに、偶然ヘアドネーションで訪れた女性を取材することができたのはラッキーだった」と取材の裏話などを明かした。
立命館大(京都)在学の松下春香さんは、昨年に3年間伸ばした髪をヘアドネーションしたことを紹介し、「長かったのですっきりした」と笑顔を見せた。
JHDACの渡辺貴一代表から「みなさんの熱心な思いは私たちとアデランスという大きな会社を動かし、世の中を少し変えたのかもしれません。みなさんのような素直な心に未来を託したい」とメッセージも読み上げられ、髪がつなぐ絆やヘアドネーションの意義について再確認した。
次回「まちマイ」西陵中エリアで
26日に始まった「まちマイ西帯広」は28日午後、十勝千年の森の年間パスポートなどが当たる抽選会を行い、盛況のうちに終了した。
次回は西陵中エリアで5月24~26の3日間、フクハラいっきゅう店(西19南2)に移動編集局を開設して行う予定。
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