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来場過去最多18万人 おびひろ氷まつり

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「参加型」集客後押し
 3~5日に帯広市内の緑ケ丘公園など4会場で開かれた「第54回おびひろ氷まつり」(帯広のまつり推進委員会主催)は、来場者数が前年比6700人増の18万2900人に上り、記録が残る2006年(17万8400人)を上回る過去最多の人出を記録した。晴天に恵まれ、若者をターゲットにした参加型のイベントや3夜連続の花火も集客を後押しした。一方で、同公園以外の3会場の存在感不足など課題も残した。

 今年は開催期間を1日短くしたにもかかわらず、前年を大きく超えた。昨年に続いて開催した「氷の文化祭」「カラオケキング決定戦」「裸カーリング」など、誰もが参加できる企画が定着し、多くの若者が参加した。

まつり期間中は好天に恵まれ、多くの家族連れや若者らで埋め尽くされた緑ケ丘公園(5日、新井拓海撮影)

 数字を引き上げたのが、昨年に続いて特別ゲストとして会場に駆け付けた人気シンガー・ソングライターの井上苑子さん(19)のライブ。昨年より知名度が上がったこともあり、小中高生らの輪が広がり、帯広翔陽中2年の出村陵馬さん(14)は「井上さん目当てで来ました」と話した。

 これまで2日間だった花火は初めて最終日にも打ち上げ。ライブとフィナーレ花火を絡めた“しゃれた演出”も大成功で、最終日だけで同公園会場には6万7000人が詰め掛けた。おびひろ氷まつり実行委員会の火ノ川好信委員長は「最後まで途切れることなく楽しんでもらえたことは良かった。狙い通り」と話す。

 一方、集客が伸び悩んだ会場もあった。初のコスプレイベントが開かれた広小路会場は前年比1200人増に対し、夢の北広場会場は同4800人減、ばんえい十勝会場は同400人減。複数会場の存在すら知らない市民も見られ、「街中周辺の他団体と手を取り合って広く周知するなど、やるべきことは多い」(火ノ川委員長)と振り返る。

 各会場での聞き取り調査によると、帯広をはじめ地元客が6割を占める中、マレーシアから100人近いツアー客が足を運んだ。インバウンド(訪日外国人旅行者)について、同推進委の裏南陽平さんは「外国人を誘導する案内看板の設置も検討していきたい」とする。

 4会場開催や若者向けの新企画など、まいた種が徐々に芽吹き始めている。帯広・十勝にとって当たり前の地元イベントが観光素材として“進化”するための仕掛けはまだまだありそうだ。(小縣大輝、藤島諒司)

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