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折り紙で古建築 宮本商産など6作品 市振連の木川事務局長

「折り紙建築」で制作した古建築(宮本商産旧本社ビル)のを手にする木川さん。机上に並んでいるのは完成間近の試作品

 帯広市商店街振興組合連合会事務局長の木川博史さん(61)が、1枚の紙を加工し立体的な形を作る「折り紙建築」の技法で、市内の古建築の再現に取り組んでいる。18日には第1弾として、「赤レンガ」の愛称で知られる宮本商産旧本社ビル(西2南5)の作品が完成した。他の古建築の試作も進めており、今後、順次公開していく考え。木川さんは「市内商店街への誘客につながれば」と期待を寄せている。

 木川さんはもともと手先が器用で、玄人も顔負けの“紙飛行機マニア”。全日本紙飛行機選手権で準優勝した腕前を持ち、「帯広紙飛行機を飛ばす会」の会長も務める。昨年12月、紙工芸のサイトで「折り紙建築」の技法に出合い、これをきっかけに古建築再現の取り組みを始めた。

 今回完成した紙製の宮本商産旧本社ビルは、実寸の約100分の1で、高さ約15センチ、幅約10センチ、奥行き3センチ。入り口前の段差や屋根の傾斜など、細部に至るまで忠実に再現した。苦心したのが壁面の垂直さ。屋根に角度をつけると、壁面が前方に曲がってしまう。このため屋根上部を2重に折りたたみ、壁面の反対方向に重力が分散されるよう調整した。

 製作に当たっては、道建築士会十勝支部と市教委が実施した古建築調査の資料を参考にした。

 木川さんは「年配者が懐かしむ古建築は、市内に多い。若い人にも市の歴史を学ぶツールとして利用してほしい」と話す。帯広湯や野口病院、双葉幼稚園、三井金物店、岩野商店など、他の試作品も完成間近。「帯広古建築めぐり」と題し、第6弾まで展開する予定という。
(安倍諒)

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