おびひろ動物園でバイソンの赤ちゃん誕生 愛らしい姿を公開中
おびひろ動物園で24日、アメリカバイソンの雄の赤ちゃんが誕生した。帯広商工会議所が創立100周年事業の一環として寄贈した2頭の子。同園でのアメリカバイソンの誕生は2003年に生まれた個体(2週間で死亡)以来21年ぶりで、来園者に愛らしい親子の姿を見せている。
同園が29日に発表した。母親のサクラコ(5歳)と父親のグラン(4歳)は21年に帯商から寄贈され、岩手サファリパークから来帯。繁殖を目指してきた。昨年8月中旬ごろから妊娠していたとみられるが、3月ごろにサクラコの腹の張りを確認。妊娠の可能性も含め、様子を見守っていた。
24日午後6時ごろ、担当飼育展示係の松尾太郎さん(40)が、サクラコの破水を確認。同7時45分ごろに生まれた。赤ちゃんはしばらくサクラコの足元をおぼつかない足取りで歩いていたが、同8時40分ごろに初めて乳を飲む姿が見られた。
初めての出産・育児となるサクラコは、赤ちゃんを気に掛け「お母さんとしてちゃんと育児をしている」(松尾さん)という。赤ちゃんもサクラコについて乳を飲む様子も見られる。グランがサクラコを追い掛ける様子が見られたため、現在は、安全のためサクラコと赤ちゃん、グランを分けて飼育している。また、神経質なサクラコのことを顧慮し、放飼場前に来園者が近付きすぎないようロープを張っている。
生まれたアメリカバイソンの愛称は、バイソン舎前に候補を掲示し、来園者に投票で決めてもらう予定。松尾さんは「明るい茶色い毛で、小さな体の姿はこの時期しか見られない。ぜひ観察しに来てほしい」と話している。(北村里沙)