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歯を失う理由は?!~健康は歯と口から 6月4~10日啓発週間(上)

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歯周病と虫歯 原因菌の除去を
つちだ歯科クリニック 土田知直院長

 歯や口腔(こうくう)の健康は全身を健やかに保つことと密接な関係がある。歯と口の健康を生涯にわたって維持するため、正しい知識と生活習慣を身に付けることが大切だ。「歯と口の健康週間」(4~10日)に合わせ、十勝歯科医師会(大滝達哉会長)の会員歯科医師が、歯と口腔の健康づくりについて紹介する。

 歯を失う原因の第1位は歯周病、第2位が虫歯です。食生活や口腔衛生習慣の改善によって昔に比べて虫歯は減少してきました。しかし、歯周病はあまり減少することなく、現在でも30歳以上の成人の約80%が歯周病にかかっており、歯の喪失原因の1位となっています。

 歯周病は、大きく分けると「歯肉炎」と「歯周炎」の二つの状態があります。

 歯肉炎は歯ぐきの表面で起こる炎症で、歯ぐきが赤く腫れたり出血したりします。原因となっているのはプラークや歯石なので、これらを除去し、ブラッシングを改善することで治癒します。

 歯周炎は歯肉炎が内部まで進行し、歯を支える歯ぐきの骨が破壊され始めた状態で、進行すると歯がぐらぐらしてきたり最後には抜けてしまいます。

 原因となっているのは、歯周ポケット内部の歯周病原菌や、かみ合わせの良くない場所があったり、強い歯ぎしりをすることでかかる無理な力などがあります。一度壊されてなくなってしまった歯ぐきの骨は元には戻らないので、なるべく早期に発見し、進行させないことが大切です。

 虫歯は、お口の中にいる虫歯の原因菌が、食べ物の中に含まれる糖を使って作り出した酸によって歯が溶けた状態のことを言います。初期の状態では強い症状はありませんが、歯の中にある神経まで進行すると耐えがたい痛みが出るだけでなく、歯ぐきや全身に細菌が回ってしまうこともあります。

 虫歯を進行させないためには、虫歯の原因菌がお口の中で増えないようにすること、酸を作りにくい生活習慣をすることが重要です。

 歯周病も虫歯もお口の中にいる細菌による感染症です。ブラッシングなどの日常のケアや生活習慣の改善、歯科医院で行うクリーニングで予防することができます。

 歯を失う前に歯科医院で歯周病や虫歯のチェックを受けてみましょう。

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