奨学金返済支援スタート 住民提案で実現 介護施設職員など対象 中札内
【中札内】中札内村は今年度から、村内の介護施設などで働く35歳以下の職員を対象に、奨学金の返済支援制度を始めた。村議会(中井康雄議長、議員8人)が昨年度行った「住民参加型予算制度」を使って実現した政策で、村福祉課は「村内事業者の働き手確保を助け、村民が安心して福祉サービスを受けられる環境につなげたい」としている。
住民参加型予算制度は、村民に村政への関心を深めてもらう狙いで、昨年度村議会が実施。議員と村民ら約25人が3回のワークショップで議論を重ね、村で取り組むべき新事業として、介護分野などへの奨学金助成を提案した。
新事業の「介護職等への奨学金償還助成」は、村内の民営の介護・障害者福祉・保育施設で、介護・福祉・保育業務を担うフルタイムなどの常勤職員が対象。資格の有無は問わない。大学や専門学校の学費として自身で借りて返済している奨学金を、月2万円、年24万円まで助成する。助成は最初の交付から最長10年間で、年度末で35歳以下の年まで。
1年を前期(4~9月)と後期(10~3月)に分け、村内での就業の確認などのため、1期ごとの申請が必要。今年度前期分の申請を10月末まで受け付けている。詳細は村ホームページ、問い合わせ・申し込みは村福祉課(0155・67・2321)へ。(吉原慧)