豊頃大津小5年の中村さん、ヤツガシラ撮影 愛用カメラはお年玉で購入
【豊頃】豊頃大津小5年の中村太要(たいよう)さん(11)が、珍しい旅鳥の「ヤツガシラ」を豊頃町内で撮影した。
中村さんは学校のクラブ活動で野鳥観察を体験したのをきっかけに、鳥に興味を持った。野鳥を撮影するため、お年玉をためて数年前に中古の一眼レフカメラを購入し、今年は中古の望遠レンズも買った。
ヤツガシラは白と黒のしま模様の羽が特徴で、頭には広げると扇状になる冠羽(かんう)がある。今月8日、自宅前で母親の寛子さん(49)とキャッチボールをしていた中村さんが、転がったボールを取りに行った先に飛んできた。日本野鳥の会十勝支部の室瀬秋宏支部長は「繁殖地である大陸の方へ北上中だったのでは」とする。
ヤツガシラは今月10日まで近所で見られ、中村さんは木の枝に止まったり、防波堤にたたずんだりする姿をカメラに収めた。「めちゃくちゃうれしかった。100枚以上は撮った」と笑顔を見せる。寛子さんは「近所の方も敷地に入って撮影させてくれた」と感謝する。写真は学校にも持参し、校内に飾られた。
これまでシマエナガやアカゲラ、オオルリなどの野鳥を撮影してきた中村さん。愛用のカメラを手に「鹿追のかんの温泉で見たルリビタキを、もっと近くで撮影したい」と話している。(澤村真理子)