車に宿る生命力表現 村中さんが実物大アート 8月までピットオフカーズで展示
幕別町の村中耀さん(22)による実物大の車をモチーフにした作品が、帯広市内のピットオフカーズ西帯広店(西22南3)で展示されている。血が通っているかのような生命力あふれる作品が目を引く。8月16日まで。
村中さんは札内南小、札内中、池田高卒。3月に東北芸術工科大学を卒業し、現在は自動車整備士を目指して帯広高等技術専門学院に通っている。
「物心がついたときから車が好き」という村中さん。双子の新さんとともに大の車好きで、幼いころから絵を描いていた。
昨年3月に帯広市内で2人それぞれが「車」をテーマにした個展を開いたことをきっかけに同店とのつながりが生まれ、今回の展示に至った。「KURUMANIA S-TYPE」と題して、「S」は2回目の個展(second)を意味している。
「エンジンの鼓動」と名付けた作品は、村中さんの大学の卒業制作。自身のスケッチからインスピレーションを受けて、昨年4月から今年1月ごろまで制作に取り組んだ。車を「血肉が通う生命体だとしたら」という発想のもと、鉄板やパイプなどを切ったり曲げたりして血管や内臓を連想させる作品に仕上げた。
また、6輪のラリーカーをイメージした作品と、ポルシェのレーシングカーをイメージした黄色い「カスタム用外装」をセットにすることで、車ならではの「自在なカスタムができること」を表現した。村中さんは「作品に宿る生命力を感じてほしい。そして皆さんの愛車からも生命力を感じてもらうきっかけになれば」と話している。
同店の営業時間(午前9時~午後6時、水曜定休)に自由に鑑賞できる。(細谷敦生)